暗闇に浮かぶ目玉の正体とは⁉️クレニオセイクラルセラピー(CST頭蓋仙骨療法)からSER(体性感情解放)へ エピソード11

CST2ではCST1の内容をさらに深めていきます。

CST2では蝶形骨の変位から顔面骨、小児、そして
SER(体性感情解放)をやっていきます。

クレニオセイクラルセラピー(CST頭蓋仙骨療法)とはアメリカのオステオパシー医、ジョン.E,アプレジャー博士が考案したセラピーで硬膜の緊張をとり、脳脊髄液の循環を促進して脳及び中枢神経を活性化するセラピーです。

そのクレニオセイクラルセラピーの延長線上にSER(体性感情解放)があります。

SERは心理的トラウマをともなった身体の痛みからの解放を目的としたセラピーです。

このSER(体性感情解放)もアプレジャー博士独自のセラピーでアプレジャーインスティチュート以外に学べるところはありません。

実は私自身はこのSERが得意です。

以前、ご紹介したオランダのアプレジャーインスティチュートのクレニオセイクラルセラピーによる認知症への取り組みの記事のなかにスティルポイント(静止点)という言葉が出てきました。

その記事のなかでスティルポイント(静止点)で脳内の炎症が抑えられると書いてありました。

スティルポイント(静止点)とはクレニオセイクラルセラピーをしてる時に脳脊髄液の流れが止まるところで、クレニオセイクラルセラピーを行う上て1番大切な部分です。

スティルポイント(静止点)に入ったということは自然治癒力が発動している時です。

そしてそのスティルポイント(静止点)こそが過去の感情にアクセスするSER(体性感情解放)への入り口になるのです。

今回のセミナーで私がアシスタントに入ったある組(セラピスト役、クライアント役各1名)でのSER(体性感情解放)の実際をご紹介します。

まずはエネルギーシストを探す

まずSERを行う前にクライアントのエネルギーシスト(囊)をチェックします。

例えば、過去に頭を何かにぶつけた事があるとか、転んで胸を強打した事がある場合、その部分にエネルギー的な流れが悪くなる場所ができます。

それは気と言われるものかも知れません。

ベッドに横たわるクライアントの方の全体を見ると何となくその場所がわかるようになります。

私も最初はサッパリわかりませんでしたが、回数を重ねるごとに少しずつ、わかるようになりました。

このセミナー中のセッションでは、クライアント役のAさんの右胸部にエネルギーシストがありました。

SER(体性感情解放)は対話を使います。

対話を使うSER(体性感情解放)

セラピスト役のBさんが、Aさんの右胸部に手を置きながら対話を始めました。

B「胸は昔.何かしましたか?」

A「昔、彼女と船に乗って転んで強く打ちました」

B「どんな気持ちでしたか?」

A「とても痛かったです」

そして一定の時間がたった後、Bさんは唐突に言いました。

B「目が見えます」

SERでは突然、クライアントさんが昔の記憶を思い出したり、何か夢を見ているように頭の中にイメージや映像が浮かんだりするので聞いてる側は話が突拍子もない方向に行ったり、訳が分からなくなる場合がありますが、あくまでもクライアントさんが主体なので、その話についていきます。

ここでは「目が見えます」と言われた時点で話が変わってます。

アシスタントに入ってた私CはクライアントBさんの頭をずっと触って脳脊髄液の動きを見てましたが、ここでその動きが完全に止まったつまり、スティルポイント(静止点)に入った事を確信しました。

それはこのセッションで1番重要な場面になった事を意味します。

そこで今度は私CがセラピストAに変わりクライアントBと対話を始めました。

B「目が.目がこちらをにらんでいます」

C「それは誰ですか?」

B「暗闇に目玉だけがあり、こっちを睨んでいます」

私はこの目玉がこのセッションの1番大事なものだと考えました。

もしかしたらBさんのインナーフィジシャン(内なる医者)かも知れません。

インナーフィジシャン(内なる医者)とはアプレジャー博士も著書で触れてますが、その人のその人にしかわからない自然治癒力のイメージと言ったほうが良いかもしれません。

B「こ、怖い」

Bさんはその目玉に恐れを感じてるようです。

C「Bさんは今どこにいますか?」

B「テーブルに座っています」

C「何か見えますか」

B「サラダ」

C「サラダ⁇」

ここまで読まれた方は何の話がサッパリ分からないと思いますが、当事者の私もサッパリ分かりません。

SER(体性感情解放)ではセラピストはひたすら聞き役になれば良いので内容を理解する必要はありません。

クライアント自身が自分自身のトラウマに気づけばそれで良いのです。

トラウマは自分が気づいた時点でトラウマでなくなります。

そのトラウマが何であったか、クライアントにとってどのような意味があったかなど知る必要も考える必要もないのです。

私はバッチ博士のフラワーエッセンスのセッションも行いますが、SERも同じで聞き役に徹するカウセリングなのです。

C「今、どんな気持ちですか?」

B「遊びにいきたい」

C「では遊びに行きましょうか?」

B「サラダを食べないと遊びに行けない」

ここまで対話をしてようやく暗闇に浮かぶ目玉の正体が分かりました。

暗闇からBさんを睨んでいた目玉の正体は

Bさんのお母さんの目玉だったのです。

きっと子供の頃、Bさんはサラダが嫌いでそれを食べ終わらないとお母さんから遊びに行かせてもらえなかったのでしょう。

その時のお母さんの怖い目がBさんのなかで何かしらのトラウマになっていて右胸部の痛みと関係していたのだと思います。

「組織は記憶する」のです。

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SERとトラウマ

トラウマとは往々にして幼い頃の近親者どのような関係性の中でできてしまう事が多いです。

この日、Bさんのトラウマが一つ解放されたとともに右胸部の痛みからも解放された事でしょう。

SER(体性感情解放)とは対話を使ってトラウマを伴う肉体的な痛みにアクセスしそれを解放するセラピーです。

トラウマはいきなりその本質が出るのではなく、タマネギの皮を外側から一枚一枚丁寧にとっていくと最後に残った芯がその本質であることが多いです。

Bさんも今回のセッションで自分のトラウマの1番外側の皮が1枚とれたのに過ぎないのです。

トラウマに向き合う事は自分と向き合う事。

必ず誰しもが取り出さなくても良いものですが、トラウマが大きければ大きいほどそのトラウマに自分が気づかないうちに振り回されていて人生を無駄に過ごしかねません。

場合によってはドロップアウトさせられる事もあるでしょう。

クレニオセイクラルセラピーで硬膜の緊張を緩めるとその先に心理的なトラウマにアクセスする場合があるのです。

アメリカでは戦争からの帰還兵や3.11テロ被害者のケアに使われているそうです。

 

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