伝説の柔道家 木村政彦の不思議な話

私はクレニオセイクラルセラピーからSER(体性感情解放)そしてインナーフィジシャン(内なる医者)について書いてるうちに不世出の柔道家 木村政彦先生の自伝「わが柔道」を思い出しました。

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木村の前に木村なし木村の後に木村なし

と言われ、不世出の柔道家でありプロ格闘家だった木村政彦先生は日本を代表する武道家の一人です。

・全日本柔道選手権3連覇

・天覧試合勝利

・プロレスの力道山との死闘

・プロ柔道旗揚げ

・ブラジルでグレイシー柔術の本家エリオグレイシーに勝利

その活躍は伝説になっています。

アメリカのUFCやMMA(総合格闘技)の世界で

”キムラロック”

という腕を固める関節技がありますが、何隠そうこの木村政彦先生がエリオグレイシーを仕留めた技に他なりません。

木村政彦先生のモットーは

三倍努力

人の三倍努力すれば必ず勝てる

というお考えのもと寝る間を惜しんでの凄まじいまでの稽古量をされたようです。

また、技術の研究にも余念がなく腕絡みや大外刈りなど自身のオリジナルを加えて開発したとも言われています。

また、柔道では食えないとしてプロ柔道を起こしたり、プロレスに参戦したり、晩年は母校拓殖大学の柔道部監督として大学優勝に導くなど波瀾万丈の人生を送りました。

その木村政彦先生の全盛期と思われる天覧試合での試合中の随想のシーンで面白い記述があります。

試合中に木村先生の肩に突然、小さな内裏様(ダイリサマ)が出現して、木村先生に技を出す指示をしたというのです。

 

試合中に出た小さな内裏様(ダイリサマ)

昭和15年6月19日  天覧試合準決勝 対広瀬戦

試合は大接戦となった。中盤過ぎ互いにの攻撃の機を狙って組み手を争う。

この時、不思議なものを見た。

私の右肩の上に小さな内裏様(ダイリサマ)のような形の影法師がちょこなんと座を占めているのではないか?

はて何者だろう?生死を賭けた試合の気持ちは思わずそこへ吸い寄せられた。

むろん正体はわかろうはずも無い。

しかし、それからの試合運びはすべてこの黒い小さな影法師によって取り仕切られたのだ。

右に回れ

今度は左だ

じっくり構えろ

まだ技をかけてはいかん

と次々に私に命令をくだす。

私は心を持たないロボットのように命じられたままに動いた。

迷っていられない。

他にどうしようもなかった。

今だ!

影が大声でーのように私には聞こえたー叫んだ。

私は渾身の力で大外刈りに出た。

だが、広瀬は右足を素早く引きグッと耐える。

すかさず、私は大外刈りから大外落としに変化し思い切り体をあびせる。

広瀬はたまらず、頭から落ちる。

一本勝ちだ。

中略

それにしても、あの黒い影法師は何者だったのか。

私の守護神か分身か。

もう1度会いたいものと思い続けてるが、どうやら現世では二度と会えそうにない。

『わが柔道』 木村政彦著  P102より抜粋

 

 

木村政彦先生が仮にこの記述を嘘で書いたとしても何のプラスにもならないでしょう。

大真面目に書かれているので本当のこと、木村先生しか感じなかった事実だと思われます。

おそらく、この時現れた内裏様は人知を超えた猛練習の末、木村政彦先生が感得した柔道の神様だったのかも知れません。

私も初めてこの記述を目にした時、

「こんな事あるのかな?」

と思ってましたが、人間の科学の力ではまだまだ証明できない様々な事柄がある種のトランス状態の時に起こるのかも知れません。

しかし木村先生が見たお内裏様も

脳による作用

には間違いないのです。

それはクレニオセイクラルセラピーからSER(体性感情解放)で起こるインナーフィジシャン(内なる医者)が脳裏にイメージされる現象と同じだったと私は考えます。

まさに木村政彦先生にとって内裏さまはインナーフィジシャンだったのではないでしょうか?

私も分野は違いますが、朝から晩まで何日間もSERの練習をした事で、ある種のトランス状態に入りインナーフィジシャンを見たのかも知れません。

しかし、間違いなくそれは私の脳による作用だったのです。

インナーフィジシャン=自然治癒力=脳

柔道の試合中に出て来たのが柔道の神様だとしたらクレニオセイクラルセラピー中に出て来たインナーフィジシャンは自然治癒力に他なりません。

アプレージャー先生は『内なる医者』ことインナーフィジシャンとコンタクトをとりながらクレニオセイクラルセラピーをしたのです。

それは脳にアクセスしたということです。

しかも脳はまだまだ私たち人間が解明した機能をはるかに超えた力を持っているのかもしれません。

まるで、木村政彦先生が内裏様の指示通りに動いて天覧試合を優勝に導いたように。

私も28歳の時に手技療法の勉強を始め、具の一念をかけて20年近くなりました。

ようやく自分の型というのが出来つつあるように感じます。

あとはその型を一生かけて深めていく作業をしていくだけです。

クレニオセイクラルセラピーやSERのセッションはクライアントとの真剣勝負です。

常に心の中でインナーフィジシャンを意識しながらクライアントの方の自然治癒力である脳の力が発動するセッションを今後も心がけていきたいと思っています。

 

 

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