自閉症や学習障害の問題に取り組んだアプレジャー博士とクレニオセイクラルセラピー(頭蓋仙骨療法)

今後の日本でクレニオセイクラルセラピー(頭蓋仙骨療法)が役立つ分野は2つあると考えます。

1つは

高齢化社会を迎えている日本において 認知症予防

2つ目が

小児に対する問題です。

今回は2つ目の問題を取り上げたいと思います。

 

2017年末、東京・西荻窪にある

ジャパンカレッジオブオステオパシー(リンク)
(アプレジャーインスティチュートジャパンのセミナー会場でもあります)

にてドイツで小児の為のオステオパシーで活躍されている北海道出身の

細田先生による

ドイツの小児オステオパシー教育についてのお話会

がありました。

オステオパシーはアメリカやヨーロッパでは国に認められた医療として行われています。

細田先生もイギリスのオステオパシー学校を卒業されてドイツで小児専門のオステオパシードクターとして活躍されています。

ドイツではオステオパシーもかなり認識されてきているそうで通常の小児科医からの紹介でオステオパシーを受けに来ることが少なくないとの事でした。

それはどういう事かというと赤ちゃんや小児のお子さんに異変を感じたり、具合が悪くなった場合、まずは親御さんは小児科医(日本と同じメディカルドクター)にお子さんを連れて訪れます。

小児科でお子さんのメディカルチェックをして異常がないと診断が出ても、なおかつ

何かおかしい

原因がわからない

場合にドイツではオステオパシー医を紹介するそうです。

それは通常のメディカルにはない

オステオパシー的見方(検査)

をオステオパシー医が行なうからです。

それは

手による触診

です。

その触診の中で大切なものの一つが

クレニオセイクラルセラピー(頭蓋仙骨療法)で扱う

「硬膜の緊張」があるかないか❓

のチェックを行うのです。

例えばこれは大人でもそうですが、子供さんがベッドから落ちたり、ブランコで遊んでて頭を打ったとします。

まず日本の病院に行ってレントゲンやMRIでの画像検査及びメディカルチェックを行ないます。

これは大切なことなのでまず一番にやらなければいけません。

しかし、ここで異常がない場合でも100%の安心はできないのです。

頭などを売った場合、必ず

硬膜の緊張

が起こっています。

硬膜の緊張は怪我や病気ではないため、日本の病院では診ません。

日本の医療体系の中には存在していないのです。

でも世界的にみればそうではないのです。

先のドイツのようにオステオパシーを医療として定めている国では

メディカルチェックと

オステオパシー的な手の触診でしかわからない微細な硬膜の動きをチェックすることで

その後の子供の脳の発育に影響が出るか出ないか

までチェックしているのです。

頭の打撲だけでなく、帝王切開や出産時の赤ちゃんの頭が一番柔らかいときに硬膜にストレスがかかって

硬膜の緊張が起こりやすい

ということはクレニオセイクラルセラピーの創始者アプレジャー博士の著書に書かれています。


オステオパシー医であり、クレニオセイクラルセラピーの創始者アプレジャー博士は

自閉症や学習障害児の問題

に熱心に取り組みました。

自閉症や学習障害の問題に取り組んだアプレジャー博士

それは帝王切開や出産時に赤ちゃんの頭蓋骨及び硬膜システム(クレニオセイクラルシステム)にストレスがかかり、その後の脳の発育に影響が出るからと博士は考えたからです。

オステオパシー医にはそのような考えの先生が多く

バイオフライマン先生

という小児専門のオステオパシー医がアメリカにはおられました。(残念ながらお二人とも既におなくなりになりました)

アプレジャー博士の著作から自閉症に対する記述を抜粋してご紹介します。

自閉症

クレニオセイクラルシステムについて、私達は多くの科学的な基礎研究をし、脳の機能障害に苦しむ子供たちの研究へと枝分かれしていきました。

私は、自閉症センターで3年を過ごし、ジョン・プレデヴォーグ、そして数人の大学院生とともにこの問題の研究に従事しました。

私達はクレニオセイクラルシステム機能の評価により、精神分裂病の子供と自閉症の子供を見分けられる事を発見しました。

調べてみると、精神分裂病の子供も自閉症の子供もほんのわずかしか頭蓋骨が動かないのです

自閉症の子供の頭蓋骨が動かないのはクレニオセイクラルシステムの膜に何らかの機能障害があり、システムの液体充満フェーズに合わせて拡張できないからのようです。

この膜がきつすぎると、それぞれの骨は収縮した位置に引き寄せられた状態になり、縫合(頭蓋骨のつなぎ目)は拡張できないのです。

縫合が拡張できない事を知るきっかけは、隣り合う二つの骨を離す方向にそっと動かそうとする私達の試みからでした。

「自閉症の子供の硬膜は、何らかの理由で必要な伸縮性に欠け、クレニオセイクラルシステム内で上下する液体量や圧力に対応できない」と理解するのはそれほど難しいことではありませんでした。

このように赤ちゃんや小さなお子さんに対する

オステオパシー的なチェック

つまりクレニオセイクラルシステム【硬膜により繋がった頭蓋骨から仙骨】に異常があるかないかの手によるチェックは日本では行われていません。
(オステオパシーの治療院を除いて)

これはメディカルで行なう画像診断や血液検査ではわからない

実際には触ることでしかわからない繊細な頭蓋骨(硬膜)の動きをチェックするということです。

ドイツのように医療機関のメディカルチェックだけではわからない場合、オステオパシー医に回す習慣がないのてす。

これにより全てではないにしろ、

「硬膜の緊張」

を持ったお子さんの異常が見逃されてしまうわけです。

日本にもせめて小児に対する

クレニオセイクラルシステム(硬膜システム)のチェック

つまり

「硬膜の緊張」があるかないか

を行う習慣が今後出来れば良いと考えます。

これが医療システムの中で行われるのが一番良いわけですがそうなるには何十年先、下手すると100年以上先になるかもわかりません。

オステオパシーが日本の医療体制のなかで認められるには相当な時間を要する事でしょう。

よほど総理大臣とお友達で忖度を受けない限り、早急には変わらないでしょう。

でもこうしてる間にも毎日のように赤ちゃんは生まれてきています。

全員が無事に

「硬膜の緊張」

がないよう生まれてきて頂きたいですが、そうなるとも限りません。

生まれてから出来るだけ早いうちに

つまり頭が柔らかい子供のうちに

硬膜システムの異常を修正しておく事

が親子さん共々にとって大切ではないでしょうか?

その為には医療体制をどうのこうの言うよりも

小児の硬膜システムをチェックできる人を一人でも多く育てる事が今の日本でできる現実的な対策ではないでしょうか?

お医者さんでなくてもそれが出来るようにクレニオセイクラルセラピーを一般公開したのは他ならぬアプレジャー博士でした。

アプレジャー博士が自閉症や学習障害で悩むお子さんにクレニオセイクラルセラピーを受けてもらいたいと考えた時にぶつかった壁はオステオパシー医の数が圧倒的に少ないという事でした。

子供を診れるオステオパシードクターの数が足りない

そこで、クレニオセイクラルセラピーを子供に近い学校の先生に教えて実施してもらう事から始めたのです。

一般人にクレニオセイクラルセラピーを教えた事でアプレジャー博士はオステオパシー学会から爪弾きにされました。

しかし、その事により世界中にクレニオセイクラルセラピーが広まり何人の子供が助かったかわかりません。

お医者さんでなくても子供や赤ちゃんとよく接する

産婦人科のスタッフさん

保育士の先生

助産師さん

治療師

そして

お母さんやお父さんなどのご家族

などクレニオセイクラルセラピーは誰が学んでも良いようにアプレジャー博士が難解なオステオパシーを単純明解にしたものです。

決まったテンステッププロトコル

と呼ばれる10の段階を覚えて実践するだけです。(当然、練習は必要です)

日本初!小児向けクレニオセイクラルセラピーのセミナー2018年10月5日(金)より4日間開催します

今年2018年10月5日(金)より4日間、日本で初めて

小児に対するクレニオセイクラルセラピー

CST小児(CSP2)【セミナー詳細リンク】

のセミナーをアプレジャーインスティチュートジャパンで開催します。

講師はアプレジャーインスティチュートのハンガリー🇭🇺のインストラクター

オルシ・ガブリエル先生(下の写真中央)

です。

私始めアプレジャーインスティチュートジャパンのメンバーも昨年のアイスランドで行われたインストラクター会議にてお会いしました。

但し今回のセミナーには参加条件があります。

アプレジャーインスティチュート主催の

CST1(クレニオセイクラルセラピー1)

CST2(クレニオセイクラルセラピー2)

SER1(体性感情開放1)

までを終了している事が条件となります。

今年からCST1から始める方はSER1のセミナーが今年の11月までに日本では開催されない為、参加は厳しいですが、再来年にはSER1が開催されるため、その次には受けれます。

また、英語が話せる方なら海外で受ける事も可能です。

アプレジャーインスティチュート本部サイト

既に全てのセミナーを受けた方もたくさん日本国内にはおられると思いますので、この機会ににご参加ください。

お待ちしております。

(ちなみに私自身は中学生までしかクレニオセイクラルセラピーを施術した経験がない為、小児への施術は経験あるオステオパシーの先生をご紹介しています。)

アプレジャーインスティチュートティチュート主催クレニオセイクラルセラピー(CST頭蓋仙骨療法)セミナー2018年度日程

2018年からアプレジャーインスティチュートジャパンで行われる

クレニオセイクラルセラピー1(CST1)

のセミナーを私が担当することになりました。

クレニオセイクラルセラピーのセミナーのお申込みは

アプレジャーインスティチュートジャパン(リンク)

までお願い致します。

CST1及びCST2は以下の日程で行ないます。(全日程4日間です)

1.3月24日〜27日

2,8月2日〜5日

3,12月22日〜25日

また、いきなりクレニオセイクラルセラピーを勉強するよりも

頭蓋骨を触るってどういう事?

「硬膜の緊張」って何?

というようにこれから頭蓋骨の勉強を始めてみたいという方の為に

初心者のための頭蓋骨入門

を開催します。

「初心者のための頭蓋骨入門〜硬膜の緊張とは何か?〜」を得寿堂で開催

頭蓋骨を何で触るのか?

頭蓋骨に興味はあるけど難しそう

など頭蓋骨に興味がある方、これから勉強していきたい初心者向けのセミナーを行います。

こちらはアプレジャーインスティチュートのクレニオセイクラルセラピーのセミナーではありません。

ただ、その前段階として頭蓋骨に関して知っておいた方が良いことをさとう式リンパケアの耳たぶ回し体操を紹介することによりお伝えしたいと思います。

関連記事:小顔になるの?頭蓋骨矯正って何?初心者のための頭蓋骨入門「硬膜の緊張とは何か?」セミナー

【1】無料セミナー

         初心者のための頭蓋骨入門
      〜「硬膜の緊張」とは何か?〜

         

【2】有料セミナー

  頭蓋骨入門からのさとう式リンパケア初級講座

   

※【1】と【2】を合わせて受講することをオススメします。