頭蓋骨は動く⁉️その2 北欧バイキングに伝わる頭蓋骨の話

2017年5/13日付けの読売新聞朝刊に

<strong>新種の新種人類の発見</strong>

として南アフリカです発見された25万年前のホモナレディの頭蓋骨の写真が掲載されました。

25万年前の人骨がよくこれだけ綺麗な形で残ってたものですね。

驚きです!

しかも、このホモナレディの下アゴの発達度合いがハンパないですネ(笑)

マンモスや恐竜の肉に噛り付いてたんでしょう。

アントニオ猪木さんもビックリですね。
<h2>頭蓋骨の動きを科学的に検証</h2>
さて先日、私はアメリカのクレニオセイクラルセラピー(頭蓋仙骨療法)の団体アプレジャーインスティチュートのインストラクター会議、ワールドティーチャーズミーティングに参加してきました。

クレニオセイクラルセラピーは創始者のアプレジャー博士がある患者の外科手術に立ち会った際に硬膜が動くことを発見。

その後、頭蓋骨治療の研究グループに入りのちにミシガン州立大学の研究室で頭蓋骨が動いてることを確認、発表しクレニオセイクラルセラピー(頭蓋仙骨療法)を発明したのです。

しかし、今日世界ではまだまだ

頭蓋骨が動く

という事に関して解剖学者や様々な研究グループの間で議論されています。

我々クレニオセイクラルセラピーの実践者は毎日のようにクライアントの頭に触れ、頭蓋骨の動きを感じ取っているのは事実ですが、世界的にみると学術的にはまだ統一した見解がないことも事実です。

事実、日本の医学部や歯学部や他の医療専門学校で頭蓋骨が動いてると教えてるところはないでしょう。

それは確固たるデータの蓄積による科学的エビデンスがまだ確立していないからです。

しかし、私の高校の同級生で歯科医をしている知人がある時、

「歯は動くからね」

とサラッと言ったことがありました。

クレニオセイクラルセラピーをしている人間からみると上顎骨は動いてるのでそこにつく歯も動きがあることは当然なわけですが、同級生の歯科医は毎日の臨床経験からその事を発見していたのです。

アプレジャーインスティチュートジャパンにも研究熱心な歯科医の方々がクレニオセイクラルセラピーを習いに来ますが歯が動く事を前提として治療してくれる歯医者さんとそうでない歯医者さんとではその治療方針が全く変わってしまうのではないでしょうか?

今回のティーチャーズミーティングでの冒頭にデンマークのインストラクターであるトーマス先生の研究発表がありました。

トーマス先生は科学者で京都と沖縄の大学に来て研究していた事があるらしく、剣道も2段の腕前だそうです。

トーマス先生の機械を使っての頭蓋骨の動きを計測し、そのデータの集積をまとめたもので、今年中に学術論文として発表し、アプレジャーインスティチュートからも本の出版が予定されてるそうです。

これにより、頭蓋骨が動いてるという学術的な科学的根拠の発表がされる事でしょう。

クレニオセイクラルセラピーでは頭蓋骨の動きは脳で作られる脳脊髄液により膨らんだり縮んだりすると考えられ、1分間に6から8回の振幅があり、これをCRI(クレニオリズムインパルス)と呼んでいます。

興味深かったのはトーマス先生の研究でCRIと別の波にも言及していた事です。

それはバイオダイナミクスで言うところのミッドタイトのようなCRIより大きな振幅の波も計測してた事でした。

どちらにしろ、研究発表が待ち遠しい事には間違いありません。

頭蓋骨の動きに関するエビデンスは近い将来,確立することとなるでしょう。

詳しくはまた発表があってからこのブログでも紹介したいと思います。
<h2>北欧バイキングに伝わる頭蓋骨の話</h2>
また、地元アイスランドのインストラクターであるエルラ先生(下写真前列右から2番目)からはアイスランドの古代バイキングに伝わる頭蓋骨治療にまつわる話がありましたので紹介します。

古代アイスランド人のバイキングの話で、古代語から英語に翻訳したものとのことでした。

『700年以上前にあった頭蓋骨骨折の治療に関する記録

崖から落ちた男が頭蓋骨を骨折したが、膜が無傷だったために命拾いし、その後治療スキルを持つ女性のもとに連れて行かれた。
彼女は骨折の周りを切り開き、頭蓋骨の小さな骨片を取り除いた。傷害部分を膜に至るまで徹底的に洗浄した。満潮と干潮のようなもので、脳は膜とともに頭頂まで拡大し、干潮時とは全く異なるので、彼女はこの仕事をゆっくりと行った。頭の開口部はとても大きく3本の指が入るほどだった。治癒を助けるための軟膏として、聖なる泉から得た苔を使い、包帯をして3日間開かずにいた。すると苔は頭の中に深くしみ込み、自然と融合したようになり、数日後には完全に治癒した。』

ここでの話では頭蓋骨の膜が潮の干満のように動いてる記述がCRI(クレニオリズムインパルス)のようだ、ということで、紹介していました。

古代バイキングの記述に頭蓋骨の動きについてのものがある事が今回とても興味深く感じました。

頭蓋骨が動いてるという事は太古の昔から国籍を問わず実際に生きた人間に触れる職業の人間は気づいているて言う事なんだと思います。